みなさんは有機フッ素化合物 PFAS(ピーファス)という言葉をご存知でしょうか?
最近、テレビのニュースでも取り上げられて話題になってるわね。
少し前までは沖縄や東京など一部地域で問題になっていましたが、最近は全国各地で検出されて大きな問題になってますね。
PFAS問題の概要
- PFASとは4730種を超える有機フッ素化合物の総称で、発がん性の恐れがある物質とされています。
- PFASのなかでも、PFOS(ピーフォス)・PFOA(ピーフォア)は水や油をはじき、熱に強い、薬品に強い、光を吸収しない等の特性があるため、消火剤やフライパンのコーティング剤に広く使われていました。
- これらの物質が水道水や人体から基準値以上の値で検出されたため、大きな問題となっています。
- 侵入経路としては、工場排水や米軍基地の泡消火剤の漏出などが考えられます。
Web東京民報の記事では、現在の日本における水質管理目標値(暫定目標値)である50ng/Lを超える地域は、府中、調布、小金井、小平、国分寺、国立、立川、日野、西東京、狛江と広範囲にわたっているのが確認できますね。
≫発がん性物質PFAS「都は汚染源特定し対策を」多摩地域 都調査で21自治体検出〈2022年12月25日号〉(WEB東京民報)
筆者の住んでいる地域も入っているので、他人ごとではありません。
2023年6月時点ではNHKニュースでも取り上げられ、かなり大きな問題に発展しています。
≫PFAS 東京 多摩地域の住民に血液検査 “約2.4倍の血中濃度”(NHKニュース)
(2023年8月追記)
≫水源PFAS問題、保育所や小中学校に浄水器 暫定浄化完了見込み「家庭配布せず」岐阜・各務原市(岐阜新聞Web)
≫空自浜松基地周辺でPFAS検出 市の要請受け基地内調査へ 防衛相(NHKニュース)
≫PFASめぐる血液検査の結果公表 愛知・豊山町など住民対象(NHKニュース)
このように2023年8月現在では、全国各地でPFASが検出されたというニュースが続々と報じられていて、PFAS問題はもはや一部地域の問題ではなくなっています。
PFASには甲状腺疾患や腎臓がんなどの、健康リスクも報告されてますので長期的に摂取している可能性がある人は注意が必要です。
そこで、この記事では有機フッ素化合物(PFAS)を水道水から除去する方法について解説していきます。
先に結論!
- 国の安全基準をクリアしていても安心はできないが、PFASは浄水器や浄水型ウォーターサーバーで除去可能!
- 飲み水だけでなく、料理に使う水にも注意が必要!
PFAS(有機フッ素化合物)とは?
PFASとは、人工的に作られた化学物質のグループであり、さまざまな産業や消費者製品に広く使用されています。特殊な特性を持ち、耐熱性、撥水性、耐油性などの特性を持っています。
PFASには、ペルフルオロオクタン酸(PFOA)、ペルフルオロオクチルスルホン酸(PFOS)などがあります。これらの化合物は塗料のレベリング剤、消火剤 (水成膜泡消火薬剤など)、半導体、殺虫剤、包装紙、防水服など、様々な製品に広く使用されてきました。
近年の研究により一部のPFASは環境中で分解されにくく、生物蓄積性を持つことが明らかになりました。
これによりPFASは、地球環境や生態系における潜在的なリスクとなる可能性が指摘されています。
また、一部のPFASは健康への潜在的な影響も懸念されており、がんや免疫系の障害、生殖機能の変化などの影響が報告されている危険な物質です。
詳しくはこちらのページをご覧ください。
≫有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)とは?健康への影響は?(ウォータースタンド公式)
日本における水道水のPFAS規制について
ページの冒頭でも書きましたが、東京都多摩地域で水道水源の井戸水から発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS)が検出されました。
また、2018年度には米軍横田基地(東京都福生市など)近くの井戸水からは、国の暫定指針値の実に27倍ものPFASが検出されています。
つい先日、筆者の住んでいるエリアにある東京都水道局からこのようなメールが届きました。
しかし、基準値以上の濃度が検出されている状況では、このようなメールをもらっても安心できません。
そもそも、現在の国が定めている暫定目標値(50ng/L)はアメリカの基準を参考に設定されたものなんですが、アメリカで2023年3月に環境保護庁(EPA)から新しい規制が発表されています。それによるとPFASの飲料水規制としてPFOSとPFOAの濃度を1リットルあたり4ng以下と厳しくなります。
アメリカでは、これまでにも一部の州でPFASの規制が導入されていましたが、連邦レベルでの規制は初めてで、この規制は2024年から施行される予定です。
浄水器でPFASの除去は可能なのか?
水道水をそのまま利用するのはリスクが高いというのはわかりました。
では対策として何が考えられるでしょうか?
PFASへの対策は何が有効?
- 浄水器の設置
- ウォーターサーバーの導入
- ペットボトル水(ミネラルウォーター)の購入
浄水器の設置
最初に思いつくのは浄水器ではないでしょうか?一般的な浄水器でPFASを除去できるか気になりますよね?
主な浄水器メーカー各社の対応を見てみましょう。
メーカー | 有機フッ素化合物(PFAS)を除去可能か? |
---|---|
三菱ケミカルクリンスイ|クリンスイ | 2023年6月9日に一部の商品で除去を確認。(2023年7月5日に対象商品を追加) クリンスイ公式 プレスリリース |
ブリタ(BRITA) | 2023年8月23日に下記製品で除去を確認。 マクストラプラス フィルターカートリッジ ピュアパフォーマンス(ポット型浄水器、タンク型浄水器用) マイクロディスク フィルターカートリッジ(ボトル型浄水器、カラフェ型浄水器用) ブリタ公式 ニュース |
東レ(TORAY)|トレビーノ | 2023年9月1日に一部の商品で除去を確認。 東レ公式 トピックス |
パナソニック(Panasonic) | 記載なし |
2023年6月時点ではクリンスイのみ一部の商品で除去できることが確認されたようです。また、ほかの商品でも随時試験を実施していくそうです。(2023年7月5日に対象商品を追加)
PFASが除去できる対象機種については、随時更新されていますのでこちらのオフィシャルショップをご確認ください。
クリンスイのオフィシャルshopはこちら
※クリンスイのPFAS除去対象商品は、下記画像のマークが目印です。
(2023年9月追記)
2023年8月にブリタ、2023年9月には東レがPFAS除去試験の結果を公表、それぞれ除去可能製品を発表しました。
詳しくは各社の公式サイトにてご確認ください。
ブリタ公式ショップはこちら
※PFAS除去対象商品についてはブリタ公式 ニュースからご確認ください。
東レ トレビーノ公式サイトはこちら
※PFAS除去対象商品については東レ公式 トピックスからご確認ください。
ウォーターサーバーの導入
ウォーターサーバーは、一般的に天然水やRO水を使用する宅配水型と水道水を利用する浄水型があります。
宅配水型ウォーターサーバーは浄水器よりもコストがかかりますが、天然水やRO水と呼ばれる純水を届けてくれますので、安心して利用できます。
しかし、浄水器と比べるとコストが高くなってしまいますし、飲用水以外に料理などにも使用したい場合の利用は現実的ではありません。
ペットボトル水(ミネラルウォーター)の購入
最後に、ペットボトルのミネラルウォーターを購入してもいいでしょう。
これは言うまでもなく安心して利用できますね。
ただし、浄水器やウォーターサーバーよりもコストかかってしまいます。
飲用水だけならミネラルウォーターもいいですが、料理などにも利用したい場合は難しいですね。
浄水型ウォーターサーバーはどうなの?
浄水器でも対応可能ですが、浄水型ウォーターサーバーではどうでしょうか?
浄水型ウォーターサーバーとは、浄水フィルターを通してきれいにした水道水を使ったウォーターサーバーのことです。
一般的な宅配水式ウォーターサーバーと違い、定額で利用できるためコストが抑えられるのが特徴です。
しかし、水道水に有機フッ素化合物(PFAS)が混ざっているとなると安心して利用できるか心配ですよね?
主な浄水型ウォーターサーバーの対応状況について見てみましょう。
メーカー | 有機フッ素化合物(PFAS)を除去可能か? |
---|---|
ウォータースタンド (WATER STAND) | すべての機種で除去可能 ウォータースタンド公式サイト |
エブリィフレシャス (every frecious) | すべての機種で除去可能 エブリィフレシャス公式サイト |
ハミングウォーター (コスモライフ) | 除去可能 ハミングウォーター公式サイト |
Locca Slim-R (プレミアムウォーター) | 記載なし |
浄水型ウォーターサーバーは、Loccaを除いてPFAS除去可能となっているので、安心して利用できそうです。
なお、Loccaのプレミアムウォーターに問い合わせたところ、現在試験を進めているとのことで結果については公式サイトで随時更新していくそうです。
浄水・給水型ウォーターサーバーのおすすめはこちらの記事で解説していますので、興味のある方はご覧ください。
【2023年7月最新版】浄水・給水型ウォーターサーバーのおすすめ3選!
水道水からPFASを除去する方法について まとめ
今回は、今話題になっている有機フッ素化合物(PFAS)が水道水から検出された問題とその解決方法について解説しました。
水道水が汚染されているとなると、安心して日々の生活が送れなくなってしまいます。
飲み水だけなら、ミネラルウォーターやボトル式ウォーターサーバーを利用してもいいかもしれませんが、料理にも使おうと思うとコストが馬鹿になりません。
コストを抑えつつ安全な水を利用したい場合は、PFASの除去が確認できている浄水器や浄水型ウォーターサーバーを利用するのが現実的ではないでしょうか?
現在は対応が公表されていないメーカーや機種でも、随時情報が更新されますので最新情報については各社の公式サイトをご確認ください。
浄水型ウォーターサーバーの中で紹介した「ウォータースタンド」については筆者も実際に使用していますので、興味のある方はコチラもご覧ください。
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